水工学講座

 本講座には2つの研究グループがあります。

1.水工学研究室    2.連続体力学研究室


1.水工学研究室        より詳しい情報は研究室HPへ

 本研究室では、水や空気などの力学的挙動に関する基礎的な研究、河川流や海岸波浪などに関する工学的な研究を行い、さらに海、川、湖沼の環境保全を目的とした研究へと発展させています。

 ・海岸波浪、海底地盤、海洋構造物に関する研究

 (1)海岸、港湾、河口域に波浪や津波が伝播する際の波の変形現象を予測する数値モデルの開発、(2)波の作用により変形する海底地盤の挙動や海底地滑りによる波の発生などをシミュレーションしています。また、(3)橋脚、人工リーフ、超大型浮体(メガフロート)などが受ける波の力やその周辺で生じる渦流や海底侵食などに関する実験や数値解析(図1、図2)を行っています。

    
図1 人工リーフ上の波の変形実験   図2 橋脚周りの渦流のシミュレーション

 ・海、川、湖沼の環境保全に関する研究

 (1)海洋に流出した重油を高圧ジェット水を利用して効率良く回収する装置や(2)高波浪に耐えるオイルフェンスの開発研究を行っています。また、(3)クリーンエネルギー開発と水質改善を目的とした水車システムの開発(図3)、(4)海中工事の際に問題となっている汚濁水の拡散を防止するエアバブルカーテンに関する研究を行っています。さらに、(5)河川、湖沼・ダム貯水池の水管理に有用な湖流・水質予測モデルの開発、改善を行い、種々の水質改善技術や汚濁防止対策を検討しています(図4)。

  
図3 現地計測用の河川流水車     図4 手取川での流れ・水質計測の風景


2.連続体力学研究室        より詳しい情報は研究室HPへ

 本研究室では物体の破壊現象ということに関する、一見簡単そうに見えるけれども、きちんと理論的に取り扱うにはすごく難しい問題に対して、理論的、数値解析的な手法を用いて研究を行っております。特に近年のコンピュータを用いた計算方法の急速な進歩で、従来できなかった大規模な問題や、詳細な問題が手軽に解析できる環境が整いつつあります。本研究室でも最先端の数値解析技術の修得、応用を行い、下記のような破壊現象の解明を目的とした研究を着実に進めております。

・エネルギ解放率という破壊力学手法を用いた破壊現象の予測

 破壊力学とは"き裂"というものを理論的に扱おうとする力学でありますが、研究の領域のみならず、産業界でも広く応用され、その重要性は認識されております。最近では金属材料の他、岩盤、岩石、コンクリ−ト、土質や種々の複合材料などの土木で使われる材料でも、破壊強度的観点、さらには、活断層による地震や地熱発電などの研究にも関係するため、土木の分野においても破壊力学の重要性が認識されてきています。 しかしそれらの土木で扱う材料は非線形性のみならず、非均質性が著しく、複数のき裂が干渉し、き裂の進展挙動も非常に複雑になります。 本研究室で研究している「E積分法」という方法は、上記のような土木材料に対して非常に問題解決性の高い方法であり、岩石、モルタル、コンクリートといった材料への応用的研究を行っています。

          

図1 き裂のあるモルタル円板の圧縮試験   図2 き裂のある円板の有限要素解析

・土/水連成陰解法有限要素法の研究と掘削工事設計支援への応用

 従来から汎用されている陽解法弾塑性有限要素法では、解析誤差が大きく、計算時間が多くかかるため、安定収束し、かつ計算時間が大幅に短縮可能な土-水連成陰解法有限要素法の開発・研究を行っています。また、その応用として掘削工事の際の設計支援ツールとして応用開発しています。掘削工事の際には、掘削底盤の盤膨れや土留め壁の曲げ破壊、切梁の軸圧縮破壊等検討事項が多いのですが、それらを従来のように個別に検討するのでなく、連成し合ったそれらの挙動を統一した枠組み内で検討することを目指しています。

    

図3 掘削地盤周辺の変位と安全率   図4 掘削周辺地盤の全景と間隙水圧分布