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都市システム科学研究室

 

都市システム科学研究室とは

 本研究室では,経済活動の空間的集積現象を説明できる経済理論を発展させるとともに,この理論に基づく新たな政策評価手法を開発するための研究を行っています.これらの研究を通じて,大都市への人口集積メカニズムの理解を深めると同時に,交通基盤整備(新幹線の整備,渋滞対策など)や企業誘致といった政策の長期的な経済効果(どこに,どの程度の影響が生じるのか)を把握するための理論的基盤の整備を進めています.

経済活動の空間的集積メカニズムを考慮した政策評価手法の開発

 社会基盤整備に代表される公共事業を適切かつ効果的に実施するためには,政策形成(企画立案・決定)段階において,その長期的・広域的な経済効果を可能な限り正確かつ客観的に把握する必要があります.そこで,今日まで,多様な政策の影響を予測・評価するための経済モデルに関する研究が膨大に蓄積されてきました.そして,その結果,空間応用一般均衡モデルや応用都市経済モデル等を利用した政策評価手法が確立し,実務でも利用されるようになっています.しかし,これらの手法には,いまだ幾つかの課題が残されています.なかでも重要な課題の一つに「経済活動が空間的に集積するメカニズムを考慮していない」点があります.この課題は,政策実施に伴い,長期間に渡って発現する(直接的・間接的な)効果の予測・評価を困難にする大きな原因となってしまっています.

 我々の研究室では,この課題を解決するために,経済活動の空間的集積メカニズムを考慮した政策評価手法を開発するための研究を進めています.この目的を達成するためには,最先端の経済理論の応用・高度な数理解析技術が不可欠となることから,経済学・応用数学の研究者と連携して研究を進めています.

交通渋滞対策が都市空間構造に与える影響

 数多くの研究・観測により,“(通勤ラッシュ時の)交通渋滞”と“都市空間構造”との間には,相互に密接な関係が存在することが示されています.実際,交通渋滞対策の実施は,単に交通の利便性を向上させるだけでなく,施設立地の利便性をも変化させることから,長期的にはオフィスや住宅の立地パターン(都市の空間構造)の変化をもたらします.また,その結果として形成される新たな都市空間構造は,従来とは異なる交通状態(交通の起終点・需要量)を実現させます.したがって,交通渋滞対策の影響を正確に把握するためには,交通側の影響だけでなく,都市空間構造側の影響も同時に調べておかなければなりません.しかし,これまで“交通渋滞”と“都市空間構造”の研究の多くは独立に進められてきています.そのため,道路整備等のハード対策の効果を把握するための手法は確立しているものの,近年,注目されている交通需要マネジメント施策(ピークロードプライシング,時差出勤制度などのソフト対策)が都市空間構造に与える影響を適切に把握することが非常に困難となっています.

 我々の研究室では,“交通渋滞”と“都市空間構造”との間に働く相互作用を考慮した経済モデルに関する研究を進め,交通需要マネジメント施策が都市空間構造に与える影響を適切に予測・評価するための理論的基盤を整備しています.

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